20代フリーターで将来が不安…正社員を目指すために今できること

「なんとなく働いてはいるけど、このままでいいんだろうか？」
20代でフリーターとして働いていると、ふとした瞬間にそんな気持ちがよぎることはありませんか。アルバイト先ではそれなりに信頼され、人間関係も悪くない。それでも、周囲が正社員としてキャリアを築く姿を見ると、自分だけが止まっているような感覚になる――これは多くの人が抱えるリアルな悩みです。

実際、厚生労働省の調査では、フリーターとして働く20代のうち7割以上が「将来に不安を感じている」と回答しています。不安の理由は人それぞれですが、共通するのは「この働き方の先に、どんな未来があるのかわからない」ということです。

この記事では、20代フリーターが感じる不安の正体を整理し、その不安を解消するために今できることを具体的に紹介します。「何から始めればいいのかわからない」状態から一歩踏み出せるよう、現実的で実行しやすい方法をお伝えしていきます。

20代フリーターが感じやすい将来への不安とは

フリーターという働き方は自由で気楽な一方で、将来に対する漠然とした不安がつきまといます。特に20代は、正社員になった友人との違いや、年齢による焦りを感じやすい時期です。ここでは、20代フリーターが抱えがちな3つの代表的な不安を掘り下げていきます。

収入が安定しないことへの不安

アルバイトは時給制のため、働かなければ収入はゼロです。体調不良やシフト削減があるだけで生活が苦しくなるリスクがあります。また、20代フリーターの平均年収は150〜200万円台と言われており、同年代の正社員の約300万円と比べると差は大きいです。

収入が少ないということは、貯金・年金・家賃など将来の選択肢が狭くなることを意味します。「好きなことより生活が優先」という状態が続くほど、将来像が描きにくくなります。

周囲との差に焦りを感じる

友人が「正社員になった」「昇進した」「結婚した」といった話題が増えると、自分だけが取り残されているような感覚になることがあります。SNSでは同世代の成功が目に入りやすく、比較するほど焦りや自己否定につながってしまいます。

「努力していないわけじゃないのに、なぜか差がついている」という気持ちは、多くの20代フリーターが抱えるリアルな感情です。

このままでいいのかという漠然とした不安

はっきりとした理由はないのに、夜ふと不安になる。将来を想像しようとしても、何も見えなくて怖くなる——そんな経験はありませんか？

これは「自分のキャリアに明確な道筋がない」ことから生まれる不安です。さらに日本では、今でも正社員が安定の象徴とされる空気があり、そこから外れている自分に罪悪感や焦りを感じてしまう人も少なくありません。

行動できないまま時間が経つと、「今さら動き出しても遅いのでは？」という新しい不安まで増えてしまいます。

不安を解消するためにまずやるべきこと

不安を感じているとき、多くの人は「とりあえず求人を見てみよう」と行動しがちです。でも、本当に大切なのは、焦って動く前に、自分の立ち位置を整理することです。
ここでは、将来への不安を少しでも軽くするために、まず取り組むべき3つのステップを紹介します。

自分の強みや適性を知る

「自分には何ができるのか」がわからないまま仕事を探しても、選ぶ軸がなく、ミスマッチになりがちです。まずは、これまでのアルバイト経験や学生時代の活動などから、得意なことや周囲から評価されたことを思い出してみましょう。

最近では、無料でできる適職診断ツールや自己分析サービスも充実しています。自分では気づかなかった強みや向いている職種が見えてくることもあるので、まずは気軽に試してみるのもおすすめです。

キャリアの方向性を考える

「正社員にならなきゃ」というプレッシャーだけで動いてしまうと、また同じように先の見えない不安にぶつかってしまいます。

ここで考えたいのは、「どんな働き方が自分に合っているか？」という視点です。たとえば次のような問いを自分に投げかけてみましょう。

「自分が大切にしたいこと」を見つけることで、職種や業界の選び方が明確になります。

信頼できる相談先を持つ

将来の不安は、ひとりで抱え込むとどんどん大きくなるものです。家族や友人に相談しにくい場合は、第三者の視点を頼るのが効果的です。

たとえば、20代の若者を支援する公的機関「地域若者サポートステーション」では、キャリア相談や就労体験のサポートを無料で受けることができます。また、民間の転職エージェントを活用すれば、求人紹介だけでなく、自己分析や面接対策までサポートしてもらえます。

不安を減らすためには、「頼っていい場所がある」と知ることも、大きな安心材料になるのです。

フリーターから正社員を目指すためのステップ

「正社員になりたい」と思っても、何から始めればいいのかわからないという人は多いはずです。
ここでは、20代フリーターが未経験からでも正社員を目指すために踏むべきステップを、具体的に解説していきます。

未経験OKの求人を探す

まず大切なのは、いきなり高いハードルを設定しないことです。
未経験から正社員を目指す場合、最初の仕事は「スキルアップの土台」と考えましょう。特に20代なら、職歴がなくてもポテンシャルを評価して採用してくれる企業が多くあります。

「未経験OK」「学歴不問」「社会人デビュー歓迎」といったキーワードを含む求人を中心に探すことで、自分に合ったチャンスを見つけやすくなります。

職種としては以下のようなものが狙い目です。

職種	特徴
営業職	人物重視の採用が多く、20代未経験でも可
販売・接客	経験を活かしやすく、正社員登用も期待できる
事務職（一般／営業）	人気職種だが、20代なら挑戦できる可能性あり
IT業界（サポート・運用）	研修制度が整っている企業も多く、育成前提で採用

転職エージェントを活用する

未経験からの就職活動では、ひとりで動くよりもプロに相談する方が圧倒的にスムーズです。
特に「第二新卒」「既卒」「フリーター」など若年層向けに特化した転職エージェントを利用すれば、あなたの状況に合った求人紹介や応募書類の添削、面接対策まで手厚くサポートしてもらえます。

この後のパートで、20代フリーターに特化したおすすめエージェントを紹介しますので、そちらもぜひ参考にしてください。

面接や履歴書対策も重要

正社員経験がないと、「履歴書に何を書けばいいのかわからない」「面接で何を話せばいいか不安」と感じるかもしれません。

でも、フリーターとしての経験にも必ず伝えられる強みがあります。

• 接客で培ったコミュニケーション力
• 忙しい現場を乗り切ったストレス耐性
• 長期勤務からくる責任感・継続力

大切なのは「なぜその仕事を選びたいのか」を自分の言葉で伝えることです。
また、転職エージェントに相談すれば、志望動機や自己PRの作成も手伝ってもらえるので、初めての就職活動でも安心です。

20代フリーターにおすすめの転職エージェント

正社員を目指すうえで、転職エージェントのサポートを受けるかどうかで結果が大きく変わることもあります。
ここでは、20代のフリーターや既卒・第二新卒の就職支援に特化した、おすすめのエージェントを3つ紹介します。

ハタラクティブ｜フリーター・既卒に特化

ハタラクティブは、フリーター・既卒・第二新卒など、職歴に自信がない若者向けの就職支援に強い転職エージェントです。

未経験OKの正社員求人を多数保有しており、応募書類の添削から面接対策までマンツーマンで手厚くサポートしてくれます。
さらに、職場の雰囲気や働く人のリアルな情報も事前に教えてくれるため、ミスマッチを防ぎやすいのも特長です。

マイナビジョブ20’s｜20代向け求人が豊富

マイナビジョブ20’sは、その名の通り20代専門の転職エージェント。大手マイナビグループが運営しており、若手のキャリア支援に特化した求人やノウハウが豊富です。

職種や業界に迷っている人にも、キャリアアドバイザーが丁寧にカウンセリングしてくれるため、「何が向いているのかわからない」という段階でも利用しやすいサービスです。

リクルートエージェント｜業界最大手の安心感

リクルートエージェントは、業界最大級の求人数を誇る総合型転職エージェントです。フリーターや未経験向けの求人も多数あり、幅広い選択肢の中から仕事を探したい人におすすめです。

自己分析ツールや企業分析レポート、面接力向上セミナーなど、支援ツールも非常に充実しており、本気でキャリアを見直したい人にとって心強い存在です。

まとめ

20代でフリーターという働き方を選んでいると、将来への不安はつきものです。収入の不安、周囲との差、漠然とした焦り——そのどれもが、行動を妨げてしまう原因になります。

でも、不安を抱えているということは、「今のままではいけない」と感じている証拠でもあります。気づけている今こそが、動き出すチャンスです。

この記事でご紹介したように、まずは自分の強みや適性を見つめ直し、信頼できる相談先を持つことが不安解消への第一歩です。未経験からでも挑戦できる正社員求人は確実に存在しますし、あなたに合ったサポートをしてくれるサービスもあります。

「どうせ自分なんか…」ではなく、「今からでも間に合う」と視点を変えること。 その一歩が、あなたのこれからの未来を変えるきっかけになるはずです。